今回は、南花台にあるお菓子材料・器具の専門店パウダーハウスの店主、杉井千恵美さんにお話をお伺いしました。

 

Ｑ：自己紹介をお願いします

南花台在住歴は今年で３３年になります、１丁目にあるお菓子材料と器具の専門店パウダーハウス店主の杉井です。家族は主人と長男と長女、愛犬２匹です。趣味はもちろんお菓子作りです。

製菓衛生士、２級菓子製造技能士の資格を持っております。厳選した製菓材料は、保育園や幼稚園の給食材料としてお届けしているほか、大阪府の指定業者として公立学校はじめ、私立学校の製菓教材としてもご利用いただいております。

ショップに併設されたお菓子教室では材料屋である当店ならではの厳選材料により、ご家庭で簡単に作れる超簡単お菓子教室から中級・上級者向けの教室も行っています。

 

 

 

 

 

 

ちょっとした話題がきっかけで、スタッフやお客様同士が言葉を交わすようになり、いつの間にか店頭や教室が情報交換の場としてご活用いただくようになりました。そんな、お客様とのつながり、まさしくドーナツのような黄金色の輪が私たちの宝物です。また、お気軽に立ち寄っていただける雰囲気の店が自慢です。

 

　　

※店内にはお菓子材料をはじめ、様々なラッピング用品や、お店イチ押し商品などが並びます
Ｑ：お店を起業されたきっかけは？
簡単に言うと、子供においしい手作りのお菓子をつくって食べさせてあげたいという強い思いと、もともと趣味のお菓子作りが講じて、材料屋さんになってしまったということなんです。
結婚して子供ができたら、自分の子供に手作りのお菓子を作って食べさせてあげたいという思いがあって、趣味でいろいろとお菓子を作っていたのですが、その当時は材料や器具を手に入れる場所がなかなか近辺にはなかったんですね。大阪市内にまで出ないと手に入らなかったので、作る前にまず材料をそろえるのが大変だと感じていました。そこで、材料も器具もすぐにそろえることができないし、どうしたらいいんだろう。と考えていたら、あ！自分で材料屋をすればいいんだ！と思いついたことがきっかけです。
お店を始めるにあたり色々と考えはありましたが、南花台は空気も水もおいしいし、山と緑に囲まれていて、環境もよく、お店を始めるには南花台というこの場所が良かったんです。
また、タイミングや、立地条件、色々なラッキーともいえることがたくさん重なり、こうして２６年続けてこられています。

Ｑ：子育てをしながらの起業ということですが、大変なことはなかったですか？

大変なことはなかったのですが、子供たちにはすごく寂しい思いをさせたと思います。長女が３歳の時にお店を始めたのですが、当時は預け先もなく、どうしようと考えた結果、娘の生活時間を昼と夜すっかり入れ替えたのです。私がお店に出ている間は、娘は寝ている時間、お店を終える時間に起きてきて、という生活を、娘が幼稚園入園までしていました。ただ、趣味の延長から始まったとはいえ、覚悟を決めて商売を始めたので、お客様がいる限りお店をやめるという考えは今まで全くなかったです。
娘が幼稚園に入園してからは、幼稚園の送迎や、行事に参加できるようにと考えて、パートさんを雇って、子供最優先でお店と子育てとの両立をしていました。
今では働くお母さんは当たり前のことですが、当時、お友達の家に遊びに行くとき、いつも一人だった娘は本当に寂しかったと思います。そのかわり、娘が欲しいと思うおもちゃはなんでも買って与えていましたけどね(笑)

Ｑ：ではお店をやっている中で苦労されたことはありますか？

開業してから、１年後に始めたお菓子教室ですが、当時は現在の店舗の空きスペースで教室を開催していました。遠方から来られるお客様も多く、そうなると、お手洗いはないですか？と聞かれることも多かったんですね。実はお手洗いは、店舗2階の自宅内にしかなかったので、自宅に上がって使用してもらうことになっていたのです。やはりお店と、生活スペースである自宅は分けていたいという思いがあったので、それだけが1番ストレスに感じていました。そこで、ちょうど自宅の庭だったスペースに、お手洗いを設置しようということになり、それがきっかけで現在の場所に教室のスペースも作ることになったのです。
おかげさまで、教室もお店もお客様が一人もいない日は一度もないんですよ。

Ｑ．教室の雰囲気や詳細を教えてください。
ただテキストに沿って作っていくだけでなく、製作途中でのその時々の疑問や質問にも答えながら、生徒さんのペースに合わせて作っていただけますよ。1人で教えますので、1回の教室は6人制。10時30分から、13時まででケーキが仕上がります。お友達同士でも、お1人で参加されても、ひとりひとりに丁寧に指導させてもらっています。

　

※お菓子教室の様子と生徒さんの作品。この日は父の日をテーマに、レモンムースのケーキ・白ワインバターケーキでした。

 

その時々にテーマがありますので、父の日に作ってあげたい、敬老の日におじいちゃんおばあちゃんに食べさせてあげたいなど、単発でのお申込みも大歓迎ですよ。お菓子を作ることを楽しいと思ってもらえるように、初心者の方でも、楽しく作れるように親切丁寧にお教えしています。
興味はあるけれど、初心者なので教室に通うのは少し不安という方のために、ご家庭でも簡単に作れるメニューを選んだ超簡単お菓子教室もあります。お菓子作りの楽しさを体験してみてください。夏休みにはお子様向け講習会や、季節のテーマを設けた講習会など、色々なものを企画していますよ。お子様向けは、普段おうちではできない体験なので、ぜひ参加してほしいです。
パウダーハウスでお菓子作りを経験し、楽しいと感じてもらえてパティシエになった子供さんもいらっしゃいますよ。

お教室の詳しい日程や、時間などについては、パウダーハウスホームページより『パウ子のブログ』をご覧ください。随時日程と、テーマなどがアップされていますので参考にしてくださいね。

Q.最後に南花台の町で子育てを終えたという観点で、子育てで得られたことや、感じたことは何ですか？

南花台の町は、やはり安全で、安心というイメージがありますね。
そして、空気、水、環境共に恵まれていて、まち全体がゆったりとしているので、子育てにはとても適した環境だと思います。また、材料屋の私が２６年お店をやっていて感じることは、お菓子材料が必要とされる環境は、やはり子育てにも適しているんだと思います。

日々せわしなく暮らしているとお菓子づくりとも縁遠くなってしまいますもんね。お母さんがゆったりとした暮らしの中で、子供にお菓子を作ってあげられる、そういう環境が南花台の町にはあるんだと思います。
また、お菓子作りを通じて、お客様といろいろなお話をするうちに、自然と私たちとお客様やお客様同士を、このお店がつなげているんだなと思っています。
その人と人のつながりがある限り、これからも地域の皆様に必要とされるように、頑張っていこうと思っています。

サポート事務局：こんな近くにお菓子材料・器具のお店があり、お菓子作りについての知識も教えてもらえるなんて嬉しいですね。これからも南花台のまちを、お店を通じて盛り上げていってくださいね。

 

 

 

取材日　2016.5.20

<咲っく南花台サポート事務局>